メタボリック白魔術、
そして君を忘れるためのエクササイズ
謝花翔陽 展
Shoyo Jahana
Metabolic White Magic, and Exercises to Forget You
2017年12月15日|金|─12月24日|日|
金・土・日のみオープン
12:00-18:00
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血塗られたビフォアクリスマスパーティ
Reception: Bloody party before Christmas
12月15日|金| 18:00-
クリスマス間近の波さがしてっからでは魔術的美術家 謝花翔陽(じゃはな しょうよう)による個展「メタボリック白魔術、そして君を忘れるためのエクササイズ」を開催します!!
謝花はこれまで黒魔術を援用した儀式的インスタレーション、及びパフォーマンスを行ってきましたが、今回は自傷的と言える破滅型黒魔術からの脱却を図るため、白魔術を取り入れた治療(ヒーリング)を軸にした通過儀礼的展示を行います。
治療というテーマを掲げた作家は約一ヶ月前まさかのバイク事故によって現実に負傷し、本来予定していたプランとは違う形での展開を余儀なくされました。しかし作家は強烈な痛みの中病院にて治療を受けながらも、身体の痛みに対して心の痛みが消失しているという事態に驚愕します。これは常に自身の苦しみに想いを馳せ、魔術的芸術表現(虚構)として昇華してきた作家が、今回の事故による負傷と治療のプロセスによって暴力を伴う圧倒的にリアルな正真正銘の体験(通過儀礼)をした事実による発見でした。
今回の展示では事故の体験をもとに新たに構築したプランを新作の作品群によって提示します。
逆境に立たされた作家の新たなる展開をその目でご覧ください。
2017年11月13日、展覧会に向けて筋力トレーニングを始めた矢先のことだった。
バイク事故。第6〜8番肋骨3本骨折、肺挫傷、体全体を70針近く縫い、僕は動けなくなった。
トレーニングによる身体的変化を心的変化に変換し、自己改善を図る展覧会のコンセプトに暗雲が立ち込めた。
しかし、今回、新陳代謝、白魔術、エクササイズと、キーワードを並べていたことで、焦点を「痛み」「リハビリ」に向け思索をやりなおすことにした。
身体的負荷、圧倒的暴力である「痛み」の中で、僕の心的な「痛み」は肋骨3本ぶんの痛みより軽いことに気づいた。
要は、物理的に体が痛すぎて心の痛みを忘れた。
それは小さいけれど衝撃的な感覚だった。
心の石はどこかにいってしまった。
身体が固まってしまうのでリハビリを始める。とてつもなく痛い。
しかし身体が治癒していることを実感する。太陽の光の下で粉々になった左半身を念入りにチェックしながら可動域を広げていく。
筋肉トレーニングでは得られない、身体の連続性を感じた。
それは、アイデンティティ、自己同一性連続の確保に似ていて、連続する自己を確保することで生を認識していった。
今回は当初の、増強的な身体改革から、壊れたものを元に戻す、痛みを伴う身体の治癒、その治癒の中で並行して存在し、消えて行った心的な痛みの治癒を、パフォーマンス、絵画、彫刻、映像によって辿ろうと思う。
ー 謝花翔陽